顧客インサイトの発掘を起点とした商品開発
一般的な自動車保険では、こすり傷や凹み傷等のいわゆる小損害事故にあった際に車両保険を使用すると自動車保険の等級がダウンし、次年度以降の保険料負担が増えます。そのため、車両保険事故の約3人に1人は保険使用をあきらめて自己負担で修理する、または修理そのものをあきらめていました。

「小損害事故時は車両保険が使いづらい」という顧客インサイトにたどり着いた、SOMPOグループの少額短期保険業者Mysurance(マイシュアランス)は、万一の事故時には最大10万円を補償し、自動車保険の等級(次年度以降の保険料負担)に影響しない画期的な保険商品を生み出しました。
マーケットインの発想をデジタルの力で実現する

等級制度を基盤とする自動車保険との棲み分け方や、前例のないハイブリッド型P2P*という複雑なシステム開発等、商品開発は難航を極め、幾度となく商品リリースを断念せざるを得ない難局に直面しました。その都度、お客さまを中心に情熱をもって考え抜いた結果、革新的な商品を生み出し、少額短期保険の商品としては史上初となるグッドデザイン賞を受賞する等、多くの支持を集めています。
*P2Pとは、いわゆるシェアリングエコノミーを保険に適用したもので、一般的には、保険金支払総額を加入契約数で均等に割り、保険料を一律後払いで領収するものです。
顧客インサイトの発掘を起点に、マーケットインの発想をデジタルの力で実現する。こうした「想い」や「揺るがない情熱」がMysuranceで働くメンバー全員の原動力となっています。
小さな事故時の車両保険使用で、自動車保険の等級が落ちるリスクを抑えた、小回りの効く保険というアプローチが非常に興味深い。「小損害事故時は車両保険が使いづらい」という顧客の声に寄り添い、新たな保険システムを実現した点を高く評価した。
2024年度 グッドデザイン賞
審査委員
保険の常識を変え、三方良しを実現する新たな挑戦
お客さまは「自動車保険の等級を維持し、愛車にキレイに乗り続けられる」、販売店は「お客さまとの接点強化につながる」ほか、保険料の一部を販売店が負担することも可能にすることで、買い手と売り手の相互扶助を実現。また、P2Pの特性上、保険事故(そして、保険金支払い)が少なければ翌月の保険料がすぐに安くなること、毎月の保険料推移をお客さま(加入者)が把握できる仕組みを構築していること等により、事故の無い世の中への機運が高まることで、「三方良し」のビジネスモデルを構築しました。

今までの保険の「できない」を「できる」に変えたい。
Mysuranceは2019年3月に営業を開始してから現在に至るまで、決して変わることのない一貫した想いを胸に、今後も保険の新たな価値創造に挑戦し続けます。